連携ガイド
Google広告をAIエージェントに安全に連携する|権限・承認・監査の設計
Google広告をAIエージェントにつなぐと、キャンペーンの分析、異常値の検出、改善案の提示といった運用を自動化できます。便利な一方で、入札や予算、キーワードの変更は広告費に直結する操作です。連携の前に権限設計を決めておくべきです。
Google広告連携でまず起きる問題
Google広告をそのままAIエージェントに渡すと、典型的に次の問題が起きます。
- 開発者トークンの散在:プロンプトやローカルのMCP設定に置いた認証情報は、漏れたときにGoogle広告の操作が丸ごと露出します。
- 読み取りと書き込みが同じ扱い:参照も更新も、エージェントから見れば同じ「ツール呼び出し」です。区別がなければ、AIは同じ気軽さで実行します。
- アカウントの取り違え:複数のアカウント(MCC)を扱うと、正しい変更を誤ったクライアントに反映する事故が起こり得ます。
読み取りは自由に、書き込みは承認制に
実務的な原則はシンプルです。参照系は自由に、更新系は人間の承認を経てから。Google広告の操作をこの2種類に仕分けます。
- 自由に実行してよい(読み取り):キャンペーン・広告グループ・指標の検索、キーワード候補の生成、アカウント一覧。分析や提案はここで完結します。
- 承認を挟む(書き込み):入札・予算・キーワード・クリエイティブの変更(mutate)。いずれも広告費と配信に即座に効きます。
こうしておけば、AIエージェントは分析や下書きまで一人で走り切り、外部や本番に効く操作の直前だけ担当者が確認する、という運用になります。
生の開発者トークンをエージェントに渡さない
もう一つの要点は認証情報の置き場所です。Google広告の開発者トークンをエージェントのランタイムやプロンプトに置くのは避けます。 認証情報はサーバー側に暗号化して保管し、エージェントにはスコープ付きの権限トークンを1つだけ渡す。 こうすれば、あるワーカーのトークンが漏れても、失効はそのワーカーの範囲に限定でき、Google広告本体の認証情報を作り直す必要はありません。
すべての操作を監査ログに残す
広告費を扱う以上、「どのワーカーが・どのアカウントに・何をしたか」を後から追えることは必須です。 承認された操作もブロックされた操作も、ワーカー・ロール・ツール・接続・リクエスト・結果まで記録しておけば、 後からの調査や説明責任にそのまま使えます。
Grantryでの実現方法
Grantryは、AIエージェントと業務ツールの間に入る権限レイヤーです。 Google広告を含むMCP対応のサービスに対して、ワーカーごとにスコープ付きトークンを1つ発行し、 読み取りは自由に、入札・予算の変更などの書き込みは承認ゲート越しに、そして全コールを監査ログに残します。 Claude CodeやCodexなどのMCPクライアントを、ワーカートークン付きでGrantryのエンドポイントに向けるだけで、 エージェント側のコード変更なしに始められます。
よくある質問
AIエージェントにGoogle広告の開発者トークンを直接渡しても大丈夫ですか?
推奨しません。プロンプトやローカルのMCP設定に置いた開発者トークンは、Google広告でできる操作すべて(例:入札・予算の変更)を許す常時オファーになります。開発者トークンはサーバー側に暗号化して保管し、エージェントにはスコープ付きの権限トークンを1つだけ渡す設計が安全です。
Google広告の入札・予算の変更をAIに自動実行させても問題ないですか?
入札・予算の変更は影響が大きい、または戻せない書き込みです。キャンペーンの検索などの読み取り・分析は自由に実行させ、入札・予算の変更は人間の承認を経てから実行する承認ゲートを挟むのが実務的です。
代理店で複数クライアントのアカウントを扱えますか?
扱えます。ロールとスコープでアカウント(MCC)を固定すれば、正しい変更を誤ったクライアントに反映する事故を防げます。分析は自由・予算や入札の変更は承認制、という組み合わせも可能です。