連携ガイド
GitHubをAIエージェントに安全に連携する|権限・承認・監査の設計
GitHubをAIエージェントにつなぐと、Issueの起票、コードの調査、変更の下書きといった開発補助を自動化できます。便利な一方で、本番リポジトリへのpushやリポジトリ作成は、誤れば影響の大きい操作です。連携の前に権限設計を決めておくべきです。
GitHub連携でまず起きる問題
GitHubをそのままAIエージェントに渡すと、典型的に次の問題が起きます。
- アクセストークンの散在:プロンプトやローカルのMCP設定に置いた認証情報は、漏れたときにGitHubの操作が丸ごと露出します。
- 読み取りと書き込みが同じ扱い:参照も更新も、エージェントから見れば同じ「ツール呼び出し」です。区別がなければ、AIは同じ気軽さで実行します。
- 無断push・誤マージ:本番リポジトリへのpushやPR作成は、レビューを飛ばすと大きな事故につながります。
読み取りは自由に、書き込みは承認制に
実務的な原則はシンプルです。参照系は自由に、更新系は人間の承認を経てから。GitHubの操作をこの2種類に仕分けます。
- 自由に実行してよい(読み取り):リポジトリ・ファイル内容の参照、Issue一覧、リポジトリ情報の取得。調査やドラフト作成はここで完結します。
- 承認を挟む(書き込み):Issue作成、リポジトリへのpush、PR作成、リポジトリ作成。特に本番へのpushは要注意です。
こうしておけば、AIエージェントは分析や下書きまで一人で走り切り、外部や本番に効く操作の直前だけ担当者が確認する、という運用になります。
生のアクセストークンをエージェントに渡さない
もう一つの要点は認証情報の置き場所です。GitHubのアクセストークンをエージェントのランタイムやプロンプトに置くのは避けます。 認証情報はサーバー側に暗号化して保管し、エージェントにはスコープ付きの権限トークンを1つだけ渡す。 こうすれば、あるワーカーのトークンが漏れても、失効はそのワーカーの範囲に限定でき、GitHub本体の認証情報を作り直す必要はありません。
すべての操作を監査ログに残す
GitHub を扱う以上、「誰が・どのワーカーで・何をしたか」を後から追えることは必須です。 承認された操作もブロックされた操作も、ワーカー・ロール・ツール・接続・リクエスト・結果まで記録しておけば、 後からの調査や説明責任にそのまま使えます。
Grantryでの実現方法
Grantryは、AIエージェントと業務ツールの間に入る権限レイヤーです。 GitHubを含むMCP対応のサービスに対して、ワーカーごとにスコープ付きトークンを1つ発行し、 読み取りは自由に、リポジトリへのpushなどの書き込みは承認ゲート越しに、そして全コールを監査ログに残します。 Claude CodeやCodexなどのMCPクライアントを、ワーカートークン付きでGrantryのエンドポイントに向けるだけで、 エージェント側のコード変更なしに始められます。
よくある質問
AIエージェントにGitHubのアクセストークンを直接渡しても大丈夫ですか?
推奨しません。プロンプトやローカルのMCP設定に置いたアクセストークンは、GitHubでできる操作すべて(例:リポジトリへのpush)を許す常時オファーになります。アクセストークンはサーバー側に暗号化して保管し、エージェントにはスコープ付きの権限トークンを1つだけ渡す設計が安全です。
GitHubのリポジトリへのpushをAIに自動実行させても問題ないですか?
リポジトリへのpushは影響が大きい、または戻せない書き込みです。ファイル内容の参照などの読み取り・分析は自由に実行させ、リポジトリへのpushは人間の承認を経てから実行する承認ゲートを挟むのが実務的です。
特定のリポジトリだけAIに書き込ませることはできますか?
できます。ロールとスコープで対象リポジトリを限定し、本番リポジトリはpush不可・Issue作成のみ、開発リポジトリはpushも承認制、といった細かい設定が可能です。全操作は監査ログに残ります。