連携ガイド
CloudflareをAIエージェントに安全に連携する|権限・承認・監査の設計
CloudflareをAIエージェントにつなぐと、DNS設定の点検、ゾーンの棚卸し、設定ドリフトの検出といったインフラ運用を自動化できます。便利な一方で、DNSレコードの変更やキャッシュパージは、誤れば本番サービスの障害に直結します。連携の前に権限設計を決めておくべきです。
Cloudflare連携でまず起きる問題
CloudflareをそのままAIエージェントに渡すと、典型的に次の問題が起きます。
- APIトークンの散在:プロンプトやローカルのMCP設定に置いた認証情報は、漏れたときにCloudflareの操作が丸ごと露出します。
- 読み取りと書き込みが同じ扱い:参照も更新も、エージェントから見れば同じ「ツール呼び出し」です。区別がなければ、AIは同じ気軽さで実行します。
- 本番障害級の操作:DNS変更・削除やキャッシュパージは、誤ると本番サービスが止まります。
読み取りは自由に、書き込みは承認制に
実務的な原則はシンプルです。参照系は自由に、更新系は人間の承認を経てから。Cloudflareの操作をこの2種類に仕分けます。
- 自由に実行してよい(読み取り):ゾーンの取得、DNSレコードの一覧・参照、ゾーン一覧。点検やドリフト検出はここで完結します。
- 承認を挟む(書き込み):DNSレコードの作成・更新・削除、キャッシュのパージ。いずれも本番に即時反映され、影響が大きい操作です。
こうしておけば、AIエージェントは分析や下書きまで一人で走り切り、外部や本番に効く操作の直前だけ担当者が確認する、という運用になります。
生のAPIトークンをエージェントに渡さない
もう一つの要点は認証情報の置き場所です。CloudflareのAPIトークンをエージェントのランタイムやプロンプトに置くのは避けます。 認証情報はサーバー側に暗号化して保管し、エージェントにはスコープ付きの権限トークンを1つだけ渡す。 こうすれば、あるワーカーのトークンが漏れても、失効はそのワーカーの範囲に限定でき、Cloudflare本体の認証情報を作り直す必要はありません。
すべての操作を監査ログに残す
インフラを扱う以上、「どのワーカーが・どのゾーンに・何をしたか」を後から追えることは必須です。 承認された操作もブロックされた操作も、ワーカー・ロール・ツール・接続・リクエスト・結果まで記録しておけば、 後からの調査や説明責任にそのまま使えます。
Grantryでの実現方法
Grantryは、AIエージェントと業務ツールの間に入る権限レイヤーです。 Cloudflareを含むMCP対応のサービスに対して、ワーカーごとにスコープ付きトークンを1つ発行し、 読み取りは自由に、DNS変更などの書き込みは承認ゲート越しに、そして全コールを監査ログに残します。 Claude CodeやCodexなどのMCPクライアントを、ワーカートークン付きでGrantryのエンドポイントに向けるだけで、 エージェント側のコード変更なしに始められます。
よくある質問
AIエージェントにCloudflareのAPIトークンを直接渡しても大丈夫ですか?
推奨しません。プロンプトやローカルのMCP設定に置いたAPIトークンは、Cloudflareでできる操作すべて(例:DNSレコードの変更・削除)を許す常時オファーになります。APIトークンはサーバー側に暗号化して保管し、エージェントにはスコープ付きの権限トークンを1つだけ渡す設計が安全です。
CloudflareのDNSレコードの変更・削除をAIに自動実行させても問題ないですか?
DNSレコードの変更・削除は影響が大きい、または戻せない書き込みです。DNSレコードの参照などの読み取り・分析は自由に実行させ、DNSレコードの変更・削除は人間の承認を経てから実行する承認ゲートを挟むのが実務的です。
AIに設定の点検だけさせて、変更は人が承認できますか?
できます。ゾーンやDNSの参照・ドリフト検出はAIに任せ、DNSの変更・削除やキャッシュパージは承認ゲートに載せます。本番に効く操作の直前だけ人が確認する運用になり、障害リスクを大きく下げられます。